ヤギ小屋・遊具・柵 設置ガイド

ヤギ小屋・遊具・柵 設置ガイド|DIYでつくる材料・手順・費用の全体像

ヤギ小屋・遊具・柵 設置ガイド|DIYでつくる材料・手順・費用の全体像

1〜2頭から始める方向け。パレットや単管、ワイヤーメッシュ等を使い、短工期&低コストで安全な住環境を整えるための材料リストと作り方をまとめました。

1. 本ガイドの前提(頭数・広さ・用途)

対象は1〜2頭の除草・ペット飼育。小屋内は1頭あたり2〜3㎡、屋外運動は1頭あたり最低15〜25㎡を目安に確保します(地形・草量により増減)。

飼育可否や手続きは地域で異なります。必ず 飼育可能地域の確認手順許可と届け出【自治体別】 を先にご確認ください。

2. 購買リスト(材料・工具)

2-1. 小屋用(1〜2頭・約2×3m想定)

材料規格例数量目安メモ
木材(柱・桟)2×4 / 2×3 / 90角合計30〜40本構造用に乾燥材推奨
床材(パレット)JISパレット 1100×1100mm6〜8枚床上げで湿気対策
野地板/コンパネt=12〜15mm5〜8枚壁・屋根下地に
屋根材波板ポリカ/ガルバ6〜10枚勾配を確保し雨流し
金物L金具/コーナー/座金適量耐風・補強に必須
ビス・コーチ65mm/75mm/90mm各1箱屋外対応(ステン/ユニクロ)
防腐塗料屋外木部用2〜4L下塗り+仕上げ
床下砕石再生砕石 C-400.3〜0.5㎥締固めで水はけ改善
敷料ウッドチップ/おが粉袋×5〜10吸湿・消臭
換気材ガラリ/金網適量通気+害獣侵入防止
扉材・金具蝶番・ラッチ・閂各2〜4個二重ロック推奨

2-2. 柵・ゲート用(囲い20〜30m想定)

材料規格例数量目安メモ
支柱(単管/木柱/Tポスト)φ48.6×2.4m など12〜18本コーナーは二重支持
ワイヤーメッシュ目合い50×100mm 高さ1.2〜1.5m20〜30m分頭出し防止で目合い小さめ
結束線/U字クランプ屋外用適量たるみ防止
ゲート(既製/自作)幅90〜120cm1〜2枚人・一輪車の通路
防獣ネット(任意)防獣黒網・遮蔽ネット適量外敵侵入や視線遮蔽
電気柵キット(任意)本体・ポール・導線1式外敵対策/子ヤギ注意

2-3. 遊具用(登り台・橋・丸太)

  • パレット(1100角/小型)・ケーブルドラム・段差用角材
  • 丸太(径20〜30cm・長さ1.5〜2m)、人工芝・滑り止めゴム
  • 固定金具(アンカー、プレート、屋外ビス)

2-4. 必要工具

  • 丸ノコ/ジグソー、インパクトドライバー、ディスクグラインダー(切断)
  • 水平器、コンベックス、スコップ・タンパ(転圧)
  • 金切鋏(波板)、結束工具、軍手・保護具(保護メガネ 革手袋

3. 小屋の作り方(DIY手順)

3-1. 基礎〜床(湿気対策が命)

  1. 整地:表土を5〜10cm除去→砕石を敷き均し→転圧。
  2. 床上げ:パレットを敷き並べ、レベルを合わせる(ガタ防止)。
  3. 下地:パレット上にコンパネを張り、継ぎ目は根太で受ける。

3-2. 枠組み〜壁

  1. 柱建て:四隅+中間柱を固定(アンカー or 受け金物)。
  2. 桁・梁:L金具とコーチスクリューで固める。
  3. 壁:野地板やコンパネを張り、吸気スリットを上下に確保。
  4. 換気:高所にガラリ+防虫金網。雨仕舞いを忘れずに。

3-3. 屋根・扉

  1. 屋根:波板を勾配2.5/10以上で張り、継ぎ目は重ね張り。
  2. 扉:蝶番2〜3個+ラッチ二重化。下端の擦り防止にアジャスター。
  3. 塗装:防腐塗料を下塗り→本塗り。端面とビス穴周りは念入りに。
動線のコツ:ヤギは逆走・押し合いをすることがあります。扉は人の退避がしやすい外開き・二重ロックに。出入口は直線に逃げ込めない配置に。

4. 柵・ゲートの作り方(DIY手順)

4-1. 柵線形の設計

最短距離よりも角を減らし、コーナーは強固に。地表との隙間は10cm以下、高さは1.2〜1.5mが目安。

4-2. 支柱・メッシュの施工

  1. 支持点:直線は2.0〜2.5mピッチ、コーナーは控え支柱を追加。
  2. メッシュ:上端を先に張り、下へテンションを分散。結束は200〜300mm間隔。
  3. 下端処理:地中10cm埋設 or 直線ピンで押さえ、くぐり抜け防止。

4-3. ゲート・電気柵

  • ゲートは幅90〜120cm+ラッチ二重。地面の段差は転倒リスクに注意。
  • 電気柵は外敵対策に有効。子ヤギ・水濡れ時は電圧管理と注意喚起を徹底。

5. 遊具(登り台・橋・丸太)の作り方

5-1. 登り台(パレット積層)

  1. パレットを2段〜3段で積層、要所を貫通ボルトで固定。
  2. 踏面に人工芝や滑り止めゴムを貼る。
  3. 側面は転落防止の立ち上がりを設置。

5-2. 丸太バランス

  1. 径20〜30cmの丸太を地面に半埋め、左右に控え杭。
  2. 表面を面取りし、ささくれ除去。

5-3. 木橋(低床ステップ)

  1. 2×4で脚・桁を組み、踏板を等間隔で張る(隙間10〜15mm)。
  2. 脚部はアンカー固定、着地側はゴムで滑り止め。
安全第一:角はすべて面取り、ビス・金物の露出なし。濡れた木材は滑るため、踏面は必ず滑り止め処理。

6. 費用目安と節約ヒント

項目DIY目安ポイント
小屋(2×3m)5〜15万円パレット再利用・簡易断熱で圧縮
柵(20〜30m)2〜8万円単管+メッシュで強度と価格のバランス
ゲート5千〜2万円既製門扉か木製自作かで変動
遊具0〜1.5万円丸太・端材・人工芝の活用

全体感は ヤギを飼う費用ガイド道具と費用ガイド を参照。材料高騰期は見積りを二社以上で比較。

7. 安全チェック&メンテ周期

7-1. 受け渡し前チェック

  • 鋭利部・突出金具なし(手袋で撫でて引っかかりゼロ)。
  • 扉の二重ロック・ラッチの緩みなし、子ども誤開放対策。
  • 屋根のビス・波板の重ね方向・雨仕舞い確認。
  • 柵下の隙間10cm以下、たるみ・破断なし。

7-2. メンテ周期の目安

  • 週次:柵・ゲートのガタ、遊具の緩み、床乾燥状態。
  • 月次:塗装の剥離・腐朽点検、金具の増し締め。
  • 季節:夏の遮光・通風、冬の防風・断熱の切替。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 柵の高さはどれくらい必要?

A. 成ヤギはジャンプ力があり、1.2〜1.5mが安心。下端の隙間を10cm以下にするとくぐり抜け対策になります。

Q2. パレット床は衛生的?

A. 砕石+床上げで乾燥性が高まり衛生的です。敷料をこまめに交換し、雨が吹き込まないよう雨仕舞いを整えましょう。

Q3. 電気柵は必須?

A. 外敵(イノシシ・野犬)が多い地域で有効ですが、子ヤギや来訪者への注意喚起、感電対策が前提です。

© 2025 関所ファーム やぎや — 本記事は一般的な情報提供です。設計・施工は現場条件により調整してください。安全管理は自己責任でお願いいたします。